インフラ設計・構築

会社のGmailをOutlookで送受信したい場合の設定方法

会社で使用しているメールをGmailに切り替えたけど、Gmailに不慣れでOutlookで送受信したい。

このエピソードはGoogleWorkspaceの導入時によく耳にする話です。

ビジネスメールでOutlookを10年以上使用している人や、個人でGmailを使用していない人にとっては、会社の方針とはいえ、残念ながらGmailの仕様に慣れるまで時間がかかると思います。

それであれば、いっそのことOutlookでメールを送受信できるようにしてしまえばどうでしょうか?

Outlookとはメールソフトです

基本的なことですが、Outlookとは単なるメールソフトです。

メールシステムではありませんので、会社のメールをGmailに切り替えたからといって、Outlookが使えなくなるわけではありません。

これまで、パソコンを新しくする度にOutlookにメールアドレスを設定していたと思います。

  • アカウント名
  • パスワード
  • POPまたはIMAPサーバ情報
  • ポート番号

などの情報を入力してメールアカウントの設定をしていたと思います。

これらの設定情報は、当然Gmailにもありますので同じような設定が可能です。

Gmailの設定情報の確認方法

Gmailアプリを開き、画面右上の設定ボタンをクリックします。

Gmailから設定ボタンをクリック
Gmailウィンドウの設定ボタンをクリック

設定画面を開いたら、横並びのタブにある[メール転送とPOP/IMAP]を開きましょう。

POPダウンロード

POPダウンロードは一台の端末で使用することを想定した受信方法です。

したがって、メールがリアルタイムで同期されることはなくダウンロードされるため、自分自身でダウンロードの頻度を設定することになります。

この設定方法は、会社のメールをGmailに切り替えるメリットがほとんどなく、複数端末で使用することを想定している場合は、控えることを推奨します。

POP設定の場合は「POPダウンロード」から「メールクライアントの設定」にある「設定手順」をクリックしましょう。

POPダウンロードのOutlookの設定手順を確認

メールクライアントの設定を以下の設定情報に合わせて、Outlookの設定画面に反映させます。

受信メール(POP)サーバーpop.gmail.com
SSL を使用する: はい
ポート: 995
送信メール(SMTP)サーバーsmtp.gmail.com
SSL を使用する: はい
TLS を使用する: はい(利用可能な場合)
認証を使用する: はい
TLS / STARTTLS のポート: 587
職場や学校のアカウントで Gmail を使用している場合はSMTP の適切な設定を管理者に確認してください。
サーバーのタイムアウト1 分以上(推奨: 5 分)
氏名または表示名氏名など
アカウント名、ユーザー名、メールアドレスメールアドレス
パスワードGmailのパスワード
Outlookクライアントに必要な設定情報-POP編-(Gmailヘルプより

IMAPでは、設定でIMAPを有効にしなければなりません。

有効にする方法は、先ほどの設定画面から行います。

  1. パソコンでGmailアプリを開きます
  2. 設定画面を開き、横並びのタブにある[メール転送とPOP/IMAP]を開きます。
  3. [IMAP アクセス] の [IMAP を有効にする] をクリックします。
  4. [設定を保存]をクリックします。

IMAPの設定が完了したら「メールクライアントの設定」にある「設定手順」をクリックしましょう。

IMAPアクセスのOutlookの設定手順を確認

下の表を参考に、Outlookの設定に情報を反映させて下さい。

受信メール(IMAP)サーバーimap.gmail.com
SSL を使用する: はい
ポート: 993
送信メール(SMTP)サーバーsmtp.gmail.com
SSL を使用する: はい
TLS を使用する: はい(利用可能な場合)
認証を使用する: はい
SSL のポート: 465
TLS / STARTTLS のポート: 587
氏名または表示名氏名など
アカウント名、ユーザー名、メールアドレスメールアドレス
パスワードGmailのパスワード
Outlookクライアントに必要な設定情報-IMAP編-(Gmailヘルプより

設定したいメールアドレスとパスワード(Gmailのログイン情報です)を事前に準備しておくと作業をスムーズに行うことができます。

Outlookの設定方法

事前に情報の準備ができていれば、Outlookの設定をしますが、Outlookのバージョンによって設定方法が変わってきます。

Outlook2016以前のバージョンでGmailを設定する方法

Outlook2016以前のバージョンでGmailアカウントを設定する場合は、少し注意が必要です。

現在、Gmailではセキュリティ強化のためOAuth2.0でのログインを推奨しており、POP/IMAPでの設定を行なう場合は、セキュリティレベルを下げる必要があります。

最初に、Google管理コンソールを開き、左のメニュータブの[セキュリティ]>[アクセスとデータ管理]>[安全性の低いアプリ]の順に展開していきます。

セキュリティの設定は、Googleアカウントのユーザー単位、グループ単位、組織部門単位で設定することができます。

今回は、Outlook2016以前のバージョンを使用しているユーザーが複数名いることを想定して、グループ単位で設定します。

安全性の低いアプリへのアクセス管理を許可
Outlook2016以前を使用する場合、安全性の低いアプリへの接続を許可する必要がある

続いて、個人のアカウント管理画面の左側のメニューにある[セキュリティ]を選択して、[安全性の低いアプリのアクセス]をオン切り替えます。

安全性の低いアプリへのアクセス設定を変更する
案z先生の低いアプリへのアクセスをオフからオンに切り替えます

ただし、アカウントの2段階認証を有効にしている場合は、2段階認証をオフにする必要があるので注意が必要です。

Google側での設定が完了したら、続いてOutlook側の設定を行ないます。

Outlookから新規メールアドレスの追加をクリックして、設定したいメールアドレスを入力して[接続]をクリックします。

GmailをOutlookで受信する設定手順1
設定したいメールアドレスを入力しましょう

次に、アカウントの種類を選択します。今回は[IMAP]を選択します。

GmailをOutlookで受信する設定手順2
アカウントの種類、今回はIMAPを選択します

続いて、メールの接続情報(IMAP/SMTPサーバ)を入力していきましょう。

GmailをOutlookで受信する設定手順3
情報を反映します

反映が終わりましたら、接続をクリックして完了です。

Outlook2019以降のバージョンで設定する場合

Oauthに対応している場合の設定方法はとてもシンプルです。

安全性の低いアプリへのアクセスは[オフ]のままで問題なくOauth2.0接続ができます。

Gmailのログイン方法と非常に似ていますので、サクッと終わらしてしまいましょう。

アカウントを追加をクリックしたら「Outlookへようこそ」の画面が出てきますので、メールアドレスを入力してアカウントを追加していきましょう。

アカウントを入力したら接続をクリックします。

ここで、「自分で自分のアカウントを手動で設定」にチェックを入れないようにしてください。

GmailをOutlookで受信する設定手順1(OAuth2.0)
アカウント情報を入力して設定を開始しよう

すると、いつも見慣れているGoogleのログイン画面が出てきますので、アカウント名を入力して[次へ]をクリックします。

GmailをOutlookで受信する設定手順2(OAuth2.0)
アカウント名を入力して[次へ]をクリック

Googleアカウントのパスワードを入力します。

GmailをOutlookで受信する設定手順3(OAuth2.0)
パスワードを入力します

2段階認証を設定している場合は、通知先のアプリを開き許可します。

GmailをOutlookで受信する設定手順4(OAuth2.0)
2段階認証を設定している場合は、手順通りに進みましょう。

Microsoft apps & servicesに接続許可をします。

GmailをOutlookで受信する設定手順5(OAuth2.0)

以上で設定は完了です。

GmailをOutlookで受信する設定手順6(OAuth2.0)
以上でGmailをOutlookで使用するための設定が完了です

まあ、個人的にはGmailの方が検索もしやすいし使いやすいので、この設定は必要ないと思うのですが。。。

この記事を書いた人

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櫻井 邦則

代表取締役

1982年生まれ。 趣味はブログとゴルフ。 ブログでは検索スコアを上げるために、ゴルフではスコアを下げるために日々奮闘しています。

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