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ファイアウォールとは? | セキュリティ対策の基礎知識を理解する

ファイアウォールとはインターネットゲートウェイ(インターネットの境界線)に設置されるセキュリティ対策用のブロックです。

インターネットや社内ネットワーク、企業のセキュリティ対策について少しでも触れたことがある方なら一度は耳にしたことがある言葉だと思います。

今回は、ファイアウォールの特徴とその効果について解説していきます。

ファイアウォールとは事前に決めたルールに基づいて通信を制限するもの

ファイアウォールの仕組みを解説
ファイアウォールの仕組みによって通信を制御することができる

ファイアウォールとは、インターネットと社内ネットワークの境界に設置されるブロックです。

企業のセキュリティポリシーに応じた形で事前にパケットルールを決めて、通信の許可と拒否を決定します。

セキュリティベンダーが提供する専用機器だけでなく、ルータUTMなどにも実装されているため、普段から私たちはファイアウォールを実装しているのです。

さらに、インターネットの出入口だけではなく、WindowsPCなどにも標準で実装されています。

ネットワーク機器だけでなくPCにもファイアウォールが実装されている
WindowsDefenderのファイアウォール設定画面では細かな設定が可能です

他にも、アンチウイルスソフトを導入してファイアウォールを実装して、不正アクセスを未然に防ぐ対策を取ることができます。

パソコンやウイルスソフトによる個別の対策だけでなくインターネットの出入口で対策をすることが求められます。

ファイアウォールは3種類に分類できる

ファイアウォールの3つの種類について図解
ファイアウォールは制御と解析で3つに分類できる

ファイアウォールは通信の制御と解析によって3つに分類することができます。

  1. パケットフィルタリング型・・・通信をパケット単位で解析して通過の判断をする
  2. アプリケーションゲートウェイ型・・・アプリケーションプロコトル(HTTPやSSHなど)ごとに解析する
  3. サーキットレベルゲートウェイ型・・・パケットフィルタリングの進化版。ポート指定や制御も可能

ファイアウォールの機能を理解することで細かな設定が可能になります。

機器の初期設定に依存することなく、細かな設定を施すことで抜け目のない管理を行なっていく必要があるのです。

ファイアウォールの3つの機能

ファイアウォールには3つの機能があり、フィルタリングや監視を行なうことができる

ファイアウォールには大きく3つの機能があります。

ネットワークを理解するにあたっての基本的な機能です。

  1. フィルタリング機能
  2. アドレス変換機能
  3. 監視機能

不正アクセスを識別するフィルタリング機能

ファイアウォールのフィルタリング機能によって、外部からのアクセスを識別して侵入を防ぎます。ポリシーによって設定した情報をもとに、通信情報や発信元情報などから不正なユーザーを判断して通信を遮断します。

また、ポリシーの識別に合致した許可した通信のみ正常に通過させます。

フィルタリング機能は、静的、動的、ステートフル・インスペクション、プロキシ型フィルタリングの4つの方法があります。

IPアドレスを設定するアドレス変換機能

IPアドレスはパソコンやスマホなどのネットワーク接続を必要とする機器に割り当てられる、ネットワーク上の”住所”のようなものです。

ファイアウォールの基本機能であるNAT(Network Address Translation)技術によって、各端末にIPアドレスが割り当てられます。

通常グローバルIPアドレスは、ネットワークに対して一つのIPアドレスしか割り当てることができませんが、NATによりプライベートIPに割り当てることができます。

この仕組みによって、社内ネットワークで複数の端末が同時にインターネット接続することができるようになります。

さらに、NATの仕組みを上手に使うことで、任意の通信を内部ネットワークの特定のPCへ誘導することができます。

例えば、アクセス制限の厳しいセクションと、多数の人がアクセス出来るセクションなど、セキュリティレベルを分けることが可能になるのです。

通信履歴の監視機能

通信の監視機能により、不正な通信を監視したり追跡したりすることができます。

具体的には、ログの取得や確認、そのデータをもとに設定を変更したり、ソフトのアップデートをするようなメンテナンス、さらに設定情報のバックアップやリストアなどが可能です。

さらに、不正なアクセスがあった場合は管理者に通知が届くような仕組みも可能です。

ファイアウォールの3つの機能についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご確認下さい。

次世代型ファイアウォールの特徴について

ここ数年サイバー攻撃は多様化かつ高速化されていて、これまでのようにファイアウォールの設置だけではセキュリティ対策として不十分だと考えられています。

次世代ファイアウォールとUTMがしばしば比較されますが、機能を包括しているという意味においてはUTMも次世代ファイアウォールと定義することができます。

ただ、セキュリティ対策の守備範囲は、次世代ファイアウォールよりもUTMの方が広く、目的や用途に合わせてUTMの導入を検討するのが望ましいでしょう。

次世代ファイアウォールUTM
ファイアウォール機能
アプリケーションコントロール
IPS
アンチウイルス×
ウェブフィルタリング×
アンチスパム×
アンチボット×△(ベンダーによる)
サンドボックス×△(ベンダーによる)
次世代ファイアウォールとUTMの機能比較表

近年、アプリケーションレベルでの監視とゼロデイ対策のニーズが高まっています。

例えば、Sandboxによる監視は定義ファイルにはない新種のウイルスのチェックに有効です。

仮想環境で実際に動作をさせてウイルスの挙動を確認し、安全なものだけを通過させるような仕組みが今後ますます必要になるのかもしれません。

この記事を書いた人

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櫻井 邦則

代表取締役

1982年生まれ。 趣味はブログとゴルフ。 ブログでは検索スコアを上げるために、ゴルフではスコアを下げるために日々奮闘しています。

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