ビジネスブログを書き続けることは、その企業にとって大きなビジネス的な効果をもたらします。
コンテンツマーケティングやWebサイトからの集客に成功している企業の多くがブログをマーケティング戦略の中枢にしています。
良質なブログやコンテンツが、ウェブサイト内において提供されていれば、ユーザーは自然とサイトに集まてきます。
この3つを中心に紹介していきます。工夫と努力を継続することで、あなたのウェブサイトは、驚くほどの集客マシーンに様変わりすることでしょう。
まずは、ブログと呼ばれるものについて簡単にご紹介したいと思います。
ブログとはウェブログ(Weblog)の略で、ウェブ上の記録を意味します。
海外では、ブログといえば『ビジネスや専門性のある情報を発信するためのもの』として認知されています。しかし日本では、ブログを少々違うニュアンスとして認識している人が多いです。
それは、ブログを日記(ダイヤリー)という位置づけで認識しているということです。芸能人やスポーツ選手の日々の暮らしの紹介のようなコンテンツをイメージする人が多いようです。
一方で企業のコンテンツマーケティングでは、ブログを自社のサービスの紹介や、サービスを通じた課題解決の提案、ユーザへの情報提供の手段としてアウトプットします。
その結果、自社のビジネスに関する専門性を提供し、ユーザに対する信頼の獲得につなげる役割を果たしているのです。
企業や組織がブログを継続して書く理由は、いくつかあります。
一つ目は、自社のビジネスやサービスをより多くの人に知ってもらう役割を果たすためにブログを書き続けます。
特に、中小企業は大企業と比較して企業やサービスの知名度も低く、検索ユーザーからの指名検索は、ほとんど期待できません。
従って、自ら情報を配信し続けて”検索の網を張る”必要があります。
キーワード戦略を考えながらも、ビジネス情報を配信し続ける習慣を身につけましょう。
二つ目は、自社のビジネスの専門性や優位性をユーザーにアピールするためです。
私は、どの企業や個人でもビジネスにおける専門性や強みが必ずあると思っています。ですが、その『強み』や『専門性』は、外にアピールしなければ、全くもって意味をなしません。言い換えれば、宝の持ち腐れです。
企業ブログ、ビジネスブログにおいて、あなたの強みや専門性である”その情報”をアウトプットすることで、初めて活きてくるのです。
三つ目は、自社のビジネスを通じてユーザーの課題を解決するためです。
私はこの、ユーザーの課題解決のためのブログ更新が、とても重要なことで、企業がブログを書き続けることの最大の目的だと考えています。
『検索をする』というユーザーの行為そのものが、ユーザーにとってのニーズだと言い換えることができます。ユーザーは検索をすることで、課題や悩みを解決したがっているのです。
そのユーザーの検索意図をくみ取りながら、ブログを書くことで、ユーザーの課題を解決するためのサポートをしていることと同じことになります。
その小さな課題解決の積み重ねこそが、ユーザーがそのブログのファンになってくれることにつながり、最終的にはビジネスにつながる可能性を秘めているわけです。
自社のサービスや製品が、あなたのターゲットとなるユーザーにとってどのようなメリットがあるのか。ユーザーのどのような課題を解決できるのか?そして何を解決してもらいたいのか?
このような解決策をブログ内で提示することによって、あなたのブログにはたくさんのファンがついてくるでしょう。
あなたは、ビジネスブログの成果をどこに定めていますか?
最終的には企業の収益に繋げるということになりますが、その目的をどこに設定するかによって、記述する内容も大きく変わってくると思います。
目標と成果地点については事前に考えておかなければなりません。
以前の記事でも書かせていただきましたが、ビジネスブログの役割の一つに『情報提供』があります。
『情報提供』とはつまり、あなたのビジネスによって解決できるユーザの課題をソリューション形式に公開するということになります。
イメージとしては、以下のようなことになります。
このようなイメージですね。
つまり、ユーザの課題や悩みを解決することを第一目的としているため、それ以上のことは、ブログには書きません。徹底的に情報提供に徹するのです。
この場合の成果指標としては、サイトのスクロール率を高めることだったり、関連動画への推移だったりします。
Googleアナリティクスなどを活用して成果の計測についてもこまめに行うようにしましょう。
ブログを”呼び水”として、自社サイトのサービスページや製品やサービスの特設ページへの誘導を目指すのであれば、コンバージョン値を特定のページへのアクセスに設定します。
具体的には、ブログの上部、中部、下部、そしてサイドバーなどに目を引くようなバナー画像を設置して、クリックを誘導します。
コンバージョンの理想形としては、『自社のサービスや商品を利用することで、ユーザーにどのようなメリットがあるのかをきちんと理解してもらった上で、バナーをクリックしてもらう』という流れですが、それでもサービスページに推移すればいったんよし!という考え方もできます。
様々な視点からソリューションブログ(ユーザーの課題を解決するためのブログ)を記述して、目的のサービスページに推移してもらいましょう。
とにかく企業が発信するブログを通じて、自社のビジネスに対して興味関心を持っていただくことが大切です。
リード獲得についても、ビジネスブログを書く立派な目的の一つです。リードとは、言い換えれば『見込み顧客』になります。
例えば、自社のビジネスの専門的な情報をE-Book形式にまとめて、興味のあるユーザーにダウンロードしてもらうという流れを作る必要があります。
ユーザーはE-Bookを手にするための対価として、メールアドレスと氏名、会社名などを入力し提供します。企業にとって、その情報は今後の重要な情報になるのです。
その情報をもとに、マーケティングオートメーションツールなどを活用して、ステップメールを配信したり、メールマガジンを送ったり、新着情報や特典情報など特別なメールを送ります。
会員などに対して一斉に送るメールマガジンと異なる点は、一つ一つのリードに合ったメールをMAツールを使って配信することです。
それによって、”場違いなメール”を送るような機会が減り、双方にとって有益なコミュニケーションになるのです。
これをリードナーチャリングと呼びますが、企業のビジネスにつながる可能性の高いリード獲得もブログをきっかけになるケースが多いのです。
企業取引の場合、取引先と直接対応する営業スタッフであれば、その人となりについてもよくわかるでしょう。
しかし、システムエンジニアやWebデザイナー、マーケティング担当、インサイドセールス、バックヤード業務を担当するスタッフや事務員、経理担当などと直接接する機会はほとんどありません。
だからこそ、取引先に対して親近感を持ってもらうために、ブログ内で人となりを紹介することも大切です。
ここでのブログについては、趣味や休日の出来事などの日記形式でも構いませんが、それだけに終始するのは避けたいところです。
ユーザーが企業ブログに対して求めていることは、あくまでもブログによって発信される情報を通じて、悩みや課題を解決することです。
「ビジネスブログを数か月書いたけど、問い合わせが全く増えないし、アクセス数も全く増えない」こんなお悩みを抱えている企業も多いと聞きます。
これに対する私の見解は、ビジネスブログはすぐに成果が出るものではない。ということです。
成功しているビジネスブログを見ると、数百~数万もの記事を何年もかけて書き続けています。すれくらいの忍耐力と継続性が求められるのがビジネスブログなのです。
仮に、数か月100記事程度のブログを書いて、あなたが望むような成果(仕事につながるような成果)が出るのであれば、誰もがビジネスブログをやるでしょう。
もしくは、よほど戦略的に良質な記事を書いているかどちらかです。
それくらい、ビジネスブログで成果出すことは、大変なことで、忍耐力が必要になるのです。
ただし、一度成果を出せるブログを生み出してしまえば、そこから先は非常に楽になります。定期的な更新作業とメンテナンスをするだけで、広告費が一切かからない集客マシーンへと成り上ります。
「ブログを書いても問い合わせは増えないからやる意味がない」という人は、ご自身がどれくらい継続して書き続けているかを改めて確認してみて下さい。
そして、成功しているビジネスブログと比較して、何がどのように違うのかを確認してみるとよいでしょう。
ブログを書き続けることは、とても大変な作業になります。
企業がビジネスブログを継続して書き続けるためのポイントは、専任担当を設けるのではなく、全社員またはチーム内メンバー全員が公平に書き続けることだと思います。
役職や立場、仕事内容関係なしに書き続けることが、とにかく重要です。社内で狂喜乱舞するような感覚で書き続けるとよいでしょう。
人によっては、文章を書くのが苦手で、一つのビジネスブログを書き上げるのに、時間がもの凄いかかるという人もいます。
これに関しては、個人差があり事実です。
文章を書く行為に関しては、得意、苦手ではなく、訓練である程度は解決できます。なので、辛抱強く書き続けることです。文章を書くのが遅い、苦手な原因は、あなたが文章を書かないからです。それだけです。
人によって、得意不得意はあるものの、ビジネスブログを全員で書くことのメリットは、企業のビジネスを満遍なく、多角的に紹介できるという点です。
情報の偏りをなくすことができるといった点からも、私は『全社員ブログ』を推奨しています。
企業ブログを書き続けることには、たくさんのメリットがあります。
書いたブログが短期的に成果につながることはありませんが、長期的な視点で正しい戦略を持って取り組むことにより、大きな成果につながることは断言できます。
最初は「どうやって企業ブログを書いたらいいのか分からない」と悩む方も多いでしょう。そういった際には、次のことを意識して書いてみて下さい。
『特定の相手のことを思い出して、その人の課題を解決するために手紙を書く感覚でブログを書く』
これができれば、少なくとも、あなたがイメージした”特定の人”の課題は解決したわけで、一人の課題や悩みを解決したのであれば、同じような悩みや課題を抱えている人はたくさんいます。
そういった人にもいずれ、あなたのブログは届くことになり、多くの人の課題や悩みを解決することになります。
ぜひあなたも企業ブログにチャレンジしてみてみてはいかがでしょうか。
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