デジタルマーケティング

マーケティングオートメーションとは?MAツールを利用するメリットや使い方を紹介

あなたがマーケティングの分野に関与した経験があるなら、恐らく、マーケティングオートメーションツール(MAツール)について、話に聞いたことがあったり、実際に導入した経験があるのではないでしょうか。

MAツールを導入して運用が安定すれば、より多くの時間とコストを削減することができます。

invespcro.comが最近公開したナレッジ『マーケティングオートメーションの台頭–統計とトレンド』によれば、MAツールを導入したユーザの中で80%近くがリード獲得数の増加を実感しているそうです。そして、91%のユーザが『MAツールを使用すること』は、オンラインマーケティングのアクティビティにおいて成功するためには、”とても重要なこと”だと認識しています。

そこで、今、最もホットなマーケティングツールの一つになる『マーケティングオートメーションツール(MAツール)』について解説していきたいと思います。

マーケティングオートメーションとは?

マーケティングオートメーションとは、ソフトウェアやオンラインツールを活用してマーケティング活動を自動化するためのツールです。

どんなビジネスであっても、そこには様々なマーケティング活動が存在します。一日単位の活動、週単位の活動、月単位の活動といった感じで行われるタスクがたくさんあるのではないでしょうか。

企業のマーケティングチームでは、Webサイトを訪れたユーザに対して望むような行動を取ってもらうために様々な働きかけをして、それをリードに変えていきます。

有効なリードを生み出すために、私たちは、ポップアップウィンドウを表示させたり、オンラインフォームを設置したり、ランディングページを掲載したり、コンテンツを配信したりと様々な取り組みを実践します。

マーケティングオートメーションによって、先ほど紹介したようなタスクが状況に応じて遅延なくスムーズに続けることが可能になります。

この機能によって、ビジネス面でも大きく貢献しますし、生産性も改善します。そしてマーケティングノウハウやデータとしての資産を積み重ねることができます。MAツールには、リードマネジメント機能(リードを育成してより確度の高い見込みに育てる)、リードスコアリング機能、emailキャンペーン、ソーシャルメディアエンゲージメントなどの機能も含まれています。

MAツールはクラウドベースのタイプとオンプレミスタイプの二種類ありますが、貴社にあったものを使用すればOKです。

最近では、クラウドタイプのMAツールが数多く台頭してきていますので、クラウドファーストで考えることを推奨します。

具体的には、SalesforceのPardotやAdobeのマルケトなどが有名です。

マーケティングオートメーションはどのように動くのか?

wordstreamのブログ『素晴らしいコンバージョン率とはどのくらいの数値なのか?』によれば、平均的なLP(ランディングページ)のコンバージョンレートは業界全体で見て2.35%です。これは言い換えると、90%以上の大部分が、競合他社などのwebサイトに流れてしまっていることを意味するのです。

これは、非常に勿体ないというか、もっと改善できる部分があるのではないかと感じなければなりません。

そこで、マーケティングオートメーションツールがどのように動いているのかを理解する必要があります。

想像して下さい。あなたは不動産ビジネスの経営者です。

現在、あなたのWebサイトは月間2,000人の訪問者がいます。ですが、そこからリードまたはセールスにつながったケースはありません。

では、私たちはどのようにしてサイト閲覧者に対して注目を集めさせて、リードに繋げていくのでしょうか。

これこそ、マーケティングオートメションが最も機能する状況です。

誰かが、あなたのWebサイトを訪れたら、戦略的に無料のe-bookをダウンロードできるようにします。この無料のe-bookには、お客様が不動産を購入したり、投資したりする時に疑問に思うような質問事例が掲載されています。

このe-Bookを入手するには、名前とemailアドレスをフォームに入力しなければなりません。もちろん、他の必要な情報を入力することもできます。

ここで、質問事例集のe-bookをダウンロードしたユーザがあなたのリードになります。この方は、単なる冷やかしでe-bookをダウンロードしたわけではないはずです。何らかの目的をもってダウンロードをしたと考えられるため、このリードはしっかりと育てていかなければなりません。

リードフォームを通過したメールアドレスと名前は、マーケティングオートメーションツールに反映させて情報としてセットして、その後にパーソナライズ化されたe-mailキャンペーンに加えます。

コールドリードとウォームリードとは?

コールドリードとは、獲得したばかりのリードや既に運用しているが、マーケティングアプローチの過程で様々なオファーやemailを拒否しているリードのことを指します。

リードナーチャリング(リードをホットな見込み顧客に育てること)の目的は、上記のようなコールドリードをウォームリードに育成することです。

例えば、emailキャンペーンを3つのステップに分けて配信します。これら3つのプランは自動的に配信される仕組みです。emailを送る間隔や日付や時間などには細心の注意を払うようにしましょう。

ここでは、メールの内容をシナリオベースで考えたり、段階的に情報を提供するようなスタンスで配信するようにしてみて下さい。そうすることで、受け手のエンゲージメントが高まりやすくなります。

コールドリードをウォームリードにナーチャリングする

ここでは、コールドリードをウォームリードにナーチャリングさせるステップのサンプルを紹介していきます。

まず最初のステップでは、送り先にウェルカムメッセージとお客様の声がついたビデオメッセージを掲載してみてはいかがでしょうか。

次のステップでは、最初のメールを開封し相手に対して1週間後に届くようにします。

2番目のメールは、不動産に関する様々な情報で構成された内容や不動産投資をするメリットなどを掲載してみましょう。

3番目のメールについても、2番目のメールを開封したユーザに対して1週間後に送るようにしましょう。メールの内容としては、直近の不動産投資のプロジェクト事例集みたいなものを送ってみてはいかがでしょうか。その内容についても相手が投資できそうな現実的な規模の不動産情報を盛り込むのがポイントです。現実的でない価格の不動産の情報を送ってしまうと、どうしても他人事の思考になってしまいますので、自分事のように思わせることがここでは大切になります。

そして、emailキャンペーンが終わったら(3つのメールも開封してきちんと読んでくれたら)コールドリードをウォームリードとして扱ってもいいのではないでしょうか。(もちろん、リードの温度感に関する定義はお任せしますが)

ウォームリードをセールスにつなげる

次のステップでは、よりパーソナライズ化されたemailを送ることになります。具体的には、価格面でのオファーを提示したり、テストクロージングをしたりして、購入の意思を確認します。さらに、そのリード顧客がWebサイトを訪れた場合には、ポップアップウィンドウなどを表示させて、価格面でのオファーを提示するようにしてみます。

これらのシナリオは、事前にしっかりと準備されたものでなければならず、マーケティングオートメーションツールもプロセス作りに細心の注意を払わなければなりません。

マーケティングオートメーションを活用するには、戦略をしっかりと練る必要があり、スケジュールを決めて、関連情報や素材を定期的にアップデートしてソフトウェアに反映させる必要があります。

マーケティングオートメーションツールを使ってのプロセスは、セールスにつながっただけでは終わりません。

次のステップこそが最も重要になります。一度顧客になってくれたユーザをロイヤルカスタマーに育てるためのシナリオを考えなければなりません。

顧客になった時点で、その情報はSalesforceのようなCRMに反映させましょう。

アップセルやクロスセルを狙う事によって、ワンタイムカスタマーがロイヤルカスタマーになるわけです。

新規顧客を獲得することは、マーケティングでは非常に重要な作業ですが、一度取引をしている顧客をロイヤルカスタマーに育成することは、さらに大切な作業になると私は考えています。

売上に必要なコストに関しても既存顧客の方が低く抑えることができるわけです。

マーケティングオートメーションツールを活用するメリット

『自動化』という言葉を耳にすると、効率が良くなるという印象を与えます。そして、ヒューマンエラーから生まれるミスや遅れの心配をする必要もなくなります。

マーケティングオートメーションには多くのメリットがあります。それを以下にリスト化しました。

  • マーケティングプロセスの効率を上げられる
  • 人件費を抑制してマーケティングコストも下げられる
  • リードジェネレーションとリードナーチャリングプロセスを合理化できる
  • マーケティングとセールスを統合できる
  • パーソナライズされたマーケティングアプローチが可能
  • リードをスコアリング化できる
  • データレポートと分析が可能

優れたマーケティングオートメーションツールのご紹介

ご存知でしょうか?

67%のビジネスで少なくとも一つのマーケティングオートメーションツールが使われているということを。そして、マーケティングオートメーション産業は、今後も大きな成長が期待できる産業です。

世の中には、たくさんのマーケティングオートメーションツールが存在します。でも実際にどれを選べばいいのでしょうか。

ツールを選ぶにあたっては、価格やビジネスの規模、機能など、様々な要件を吟味したうえで、導入するツールを決定するようにしましょう。

参考までに、メジャーで今、最もホットなマーケティングツールを以下にご紹介します。

日本語に対応していないツールもいくつかありますが、どれもメジャーで利用者も多く実績豊富なツールばかりです。

まとめ

マーケティングオートメーションとは、ソフトウェアやオンラインツールを活用してマーケティング活動を自動化するためのツールです。このツールを使用して、emailマーケティングやソーシャルメディアの投稿などの様々なタスクを自動化することができます。

マーケティングオートメーションは、企業のマーケティング活動を合理化して、コスト削減やマーケティング活動を効率的なものにします。

Webサイトを訪問したユーザは価値のあるものです。しかし、訪問者の大部分はリードに繋がることなく、サイトから離れていってしまいます。これは非常に勿体ないことで、マーケティングオートメーションは、この問題を解決するためのツールでもあるのです。

マーケティングオートメーションに関する情報についても、これから積極的に配信していきますので、ぜひご期待下さい。

この記事を書いた人

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櫻井 邦則

代表取締役

1982年生まれ。 趣味はブログとゴルフ。 ブログでは検索スコアを上げるために、ゴルフではスコアを下げるために日々奮闘しています。

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